本業の収入に不満があり、「収入を増やすためにFXをやってみたい」と考えている方も多いのではないでしょうか。
少額から始められ、ほぼ24時間取引できるのは、日中仕事している会社員にとっても魅力的ですよね。
今回はFXをした経験がある379人にアンケートを実施。
「FXを始めた理由」や「FXに向いている人・向いていない人」について聞きました。
- 調査対象:FXをした経験がある方
- 調査期間:2022年3月14日~31日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:379人(男性272人/女性107人)
- 回答者の年代:10代 0.5%/20代 16.4%/30代 36.7%/40代 30.3%/50代 13.7%/60代以上 2.4%
FXを始めた理由1位は「貯蓄・資産を増やしたくて」
FXをした経験がある379人に「FXを始めた理由・きっかけ」を聞いたところ、1位になったのは「貯蓄・資産を増やしたくて(72人)」でした。
2位「周囲の影響で(62人)」、3位「副収入がほしかった(46人)」、4位「小遣い・生活費を稼ぐため(38人)」と続きます。
老後資金や生活費のために、お金を増やしたいという思いで始めた人が多数。
お金を増やす方法としてFXを選んだ理由としては、「少額から始められる」などの回答が寄せられました。
1位 貯蓄・資産を増やしたくて
- 資産を増やしたかったので(28歳 女性)
- 将来のために少しでも資産を増やしておきたいから(38歳 男性)
- 老後資金を確保するための資産運用(44歳 男性)
1位は「貯蓄・資産を増やしたくて」でした。
「老後資金」「マイホーム購入資金」などのためにお金を増やしたくて、FXを始めたという人が多くなりました。
銀行に預けているだけではほとんどお金が増えないため、FXで資産運用したいと考えた人が多いようです。
ただFXはハイリスクハイリターンなので、FXだけで資産運用を行うのは、あまりおすすめできません。
リスクが低めの投資商品にも資産を振り分けつつFXでハイリターンを狙うなら、収益力のアップに役立つでしょう。
2位 周囲の影響で
- 彼氏がやっていたから(29歳 女性)
- 友人がFXで稼いでいるのを知って、興味をもったから(32歳 男性)
- 周囲に投資好きな人が多く、「株よりもFXの方がフェアな投資だ」と聞いて、やってみたいなと思いました(50歳 男性)
2位は「周囲の影響で」でした。
友人や同僚から勧められてFXを始めた人も多いとわかります。
身近な人がFXで利益を出していると、「自分にもできそう」「やってみたい」と思いやすいでしょう。
3位 副収入がほしかった
- アルバイト以外の稼ぎが欲しいと思ったことがきっかけ(22歳 男性)
- 副業として始めやすそうだったから(31歳 女性)
- お仕事の収入以外に、隙間時間にできる収入源が欲しかった(43歳 女性)
3位は「副収入がほしかった」でした。
本業の収入に不満・不安があり、副収入を得るためにFXを始めた人もいました。
「本業ではなかなか給料があがらない」「本業の収入が少なくて、生活や将来が不安」と思い、FXを始める人も多いのでしょう。
FXはスマホでほぼ24時間取引可能なので、本業があっても仕事が終わったあとなどに取り組みやすいというメリットがあります。
4位 小遣い・生活費を稼ぐため
- 自分のお小遣い稼ぎ(28歳 男性)
- 生活費を増やしたいからです(31歳 女性)
- 友達との交際費がかかるようになったから(44歳 男性)
「小遣い・生活費を稼ぐため」が4位でした。
自由に使えるお金が少ないという不満があり、「お小遣い程度のお金が稼げればいいな」という思いでFXを始めた人も多いとわかります。
将来を見据えた資産運用ではなく、日々の生活のためにFXをしているパターンです。
5位 自分でも稼げそうだった
- 稼げると思ったから。動画を見て「できる」と思ったから(26歳 男性)
- 上がるか下がるかにおカネを賭けるだけなので、簡単だと思いました(39歳 男性)
- 「株より稼げるかも」と考えたから(47歳 女性)
5位は「自分でも稼げそうだった」です。
「円安になるか円高になるか予想するだけなのでシンプル」「株は難しいけれど、FXならできそう」と、FXを選んだ人もいるとわかりました。
気軽な気持ちでFXに挑戦した人も多いとわかります。
同率5位 おもしろそうだったから
- 為替差で儲けが出せるのはおもしろそうだと思いました(37歳 女性)
- 遊び感覚でデモ取引から始めた(46歳 男性)
- YouTubeでFX関連の動画を観ていて、チャートにラインを引いて分析しているのが、まるで絵を描いてるようでおもしろそうだったから(50歳 男性)
同率5位は「おもしろそうだったから」でした。
「自分でも稼げそうだった」と同じように、気軽な気持ちで始めたパターンですね。
デモトレードやゲームから始め、おもしろかったので実際の取引に挑戦してみた人もいるようです。
最近ではデモトレードのアプリもたくさんリリースされていますよね。
7位 少額から始められるから
- 少額で出来る投資案件を探していたときにFXを知った(34歳 男性)
- 投資に興味があってまず株や先物取引を始め、慣れてから少額資金で投資可能なFXに変更した(44歳 男性)
7位は「少額から始められるから」でした。
FXでは資金を借り入れて取引を行えます(レバレッジ)。
そのため手持ち資金が少なくても大きなリターンを狙える点に魅力を感じた人も多くなりました。
ただレバレッジを効かせて大きなリターンを狙う場合、予想が外れた際のリスクも大きくなることには注意が必要です。
FXにあてる資金は「貯蓄・余剰資金」から捻出
「FXにあてる資金をどこから捻出しているか」を聞いたところ、1位になったのは「貯蓄・余剰資金(68.3%)」でした。
2位「給料・ボーナス(13.7%)」、3位「小遣いの残り(8.4%)」と続きます。
貯蓄や余剰資金など、「すぐには使わないお金」から捻出している人が大多数。
FXに限らず、投資全般について余裕資産でおこなうべきものとされます。
生活費を投資に回して損をしてしまうと、生活が行き詰ってしまうからですね。
生活費や小遣いから資金を捻出している人も「節約して余ったお金をFXに回している」という回答でした。
また最近ではFX口座開設で投資資金がプレゼントされたり、ポイントがついたりすることもあります。
そのためプレゼントされた資金を元手にしている人も複数いました。
FXが向いているのは「落ち着いて冷静にトレードできる人」
次に「FXが向いている人の特徴」を聞きました。
1位になったのは「落ち着いて冷静にトレードできる(52.2%)」でした。
2位「学習意欲が高い(17.7%)」、3位「資産に余裕がある(15.8%)」、4位「数字や分析が得意(11.1%)」と続きます。
「感情的にならず、冷静にトレードできる人が向いている」と考える人が多いとわかります。
「資産に余裕があること」も「勉強熱心で知識や情報が豊富なこと」も、冷静な姿勢につながるのではないでしょうか。
では具体的な回答を紹介します。
1位 落ち着いて冷静にトレードできる
- 失敗を気にしすぎない人だと思います。損が出ても取り返そうとムキにならず、切り替えられる人が向いています(28歳 男性)
- マイナスになっても感情的にならず、スパッと損切りできる人は向いてると思います(30歳 女性)
- 機械的に取引できる方や、感情的にならない方が向いていると思います(41歳 男性)
1位は「落ち着いて冷静にトレードできる」でした。
FXでは「事前に自分が決めたルールに従って、機械的にトレードできるかどうか」が重要だといわれます。
予め決めておいたロスカットラインや利益確定ラインを超えたら、ためらわず決済する潔さが必要です。
損切りについて回答した人が多かったのものの、利益確定についても「まだ利益が増えるかも」と欲張らずに決済する冷静さが求められます。
待っている間に相場が反転することも多々あるからですね。
勝っても負けても冷静でいることがFXに向いている人の特徴だといえるでしょう。
2位 学習意欲が高い
- お金に関して勉強できる人が向いてると思います(22歳 女性)
- きちんと経済に関して勉強する人(37歳 男性)
- 勉強熱心な人(48歳 女性)
2位は「学習意欲が高い」でした。
FXで利益を得たいなら、FX・為替や経済についての勉強・情報収集が欠かせません。
また自身のトレードを振り返り、勝因や敗因を研究する姿勢も重要です。
3位 資産に余裕がある
- 「損をしても大丈夫」と言える貯蓄がある人(23歳 男性)
- 資金がたくさんある人です。生活費をFXに使うことはお勧めできません(43歳 女性)
- 少額ではすぐに強制決済がかかってしまい、まったく利益を得られませんでした。元手がたくさんあって少しずつ売買していける人なら、損しても挽回できると思います(55歳 女性)
3位は「資産に余裕がある」でした。
資金に余裕があれば、トレードの結果に一喜一憂して振り回されることは少なくなるでしょう。
含み損が出たときの強制ロスカットを避けるためにも、資金面での余裕をもって取引に臨むことが大切です。
4位 数字や分析が得意
- データを見てもめまいを起こさない人(19歳 男性)
- 分析力がある人に向いている(37歳 女性)
- 確率思考で考えられる人にはとても向いていると思います(50歳 男性)
「数字や分析が得意」が4位でした。
FXでは、データをもとに論理的に考えられる力が求められます。
そのためデータを分析し、上がるか下がるかの確率を導き出せる人には向いているといえるでしょう。
FXでいう「数字に強い」とは、単に「計算が速い」「算数・数学が得意」という意味ではありません。
5位 コツコツ型でまめ
- 地道にコツコツできる我慢強い人(31歳 男性)
- こまめにパソコンなどでデータを追いかけられる人(40歳 女性)
- 堅実な考えをもっている人には向いているかもしれません(50歳 男性)
5位は「コツコツ型でまめ」です。
FXというと「大儲けできる」「いきなり億り人」というイメージがあるかもしれません。
しかしコツコツ利益を積み重ねていく手法で成功している人も多くいます。
実は長期的な視点で取り組める「コツコツ型」や「計画的な人」に、FXは向いているのですね。
6位 決断力がある
- 「勝負するならする」「まずいと思ったらすぐに引く」という駆け引きができる人(33歳 男性)
- 恐れずに「ここだ」というときに売買できる人(41歳 男性)
- 臨機応変に対応できる人だと思います(58歳 女性)
6位は「決断力がある」でした。
為替の大きな変動があったときには、決断が少し遅れるだけで大きな損につながってしまう可能性もあります。
反対に利益を逃してしまうこともあるでしょう。
そのため「なにかあったとき、即座に判断できる決断力が必要」と考える人も多くなりました。
なお冷静な決断を下すためには、日々の勉強・情報収集が欠かせません。
7位 時間に余裕がある
- 相場と向き合うには、スキマ時間ではとても足りないと思う。そのため時間に余裕のある人に向いている(26歳 男性)
- 小さくちょこちょこ増やすためには、頻繁にチャートを見る必要があるので、主婦やフリーランスの方に向いている(46歳 女性)
- チャートをずっと見ていられる時間がある人(58歳 男性)
7位は「時間に余裕がある」でした。
「FXは隙間時間で副業として取り組みやすい」と考えている人が多い一方で、「本格的にやるなら時間に余裕がないと」と考えている人も多いとわかりました。
チャートを追い続け、勉強や情報収集をするためには十分な時間が必要だからでしょう。
「短くても、集中してチャートチェックする時間を確保できる人」という答えもあり、トレードスタイルによって必要な時間は変わりそうです。
FXが向いていないのは「感情的で判断基準がブレる人」
続いて「FXが向いていない人の特徴」を聞きました。
その結果、1位になったのは「感情的で判断基準がブレる(49.3%)」です。
2位「一攫千金狙いのギャンブラータイプ(16.9%)」、3位「資金に余裕がない(14.2%)」、4位「情報収集や勉強をしない(12.1%)」と続きます。
「トレードで感情的になってしまうと、うまくいかない」と感じている人が多いとわかります。
また「一攫千金狙い」「すぐに結果がほしい」など、「短期で利益を上げたい人は向いていない」という意見も多くありました。
1位 感情的で判断基準がブレる
- 損失や利益で感情が左右される人(26歳 男性)
- 少しのマイナスでも、焦って決済してしまう人(34歳 女性)
- 自分の決めたトレードルールを守れない人。予想が外れたとき、自分にとって都合の良いように判断して損切りを遅らせる人だと思います(43歳 男性)
1位は「感情的で判断基準がブレる」でした。
「決めておいたルールに従えない」「感情的に売買してしまう」という人には向いていないと考える人が多数。
「せっかちで感情的」「予想外の値動きがあったとき、都合のいいように解釈してしまう」という人は、FX取引は避けておいた方がよいでしょう。
また、プライベートでの悩みごとがトレード中の集中力に影響してしまう方も、なかなか上達しないと考えらます。
2位 一攫千金狙いのギャンブラータイプ
- 一攫千金を狙ったりするなど、ギャンブル気質の人(30歳 女性)
- リスクもあることを認識していないとお金がなくなる危険もあるので、ギャンブルが好きな人にはおすすめしないです(40歳 男性)
- ギャンブル的な注文をする方は大損する可能性があると思います(61歳 男性)
2位は「一攫千金狙いのギャンブラータイプ」でした。
少額資金で大儲けしたいという気持ちで取引に参加する人は、向いていないのですね。
実際に、一攫千金や一発逆転を狙うトレードは成功率が低いです。
また、FXのようなレバレッジが効く取引では、ギャンブル的な注文をすると手持ち資金以上の損につながる可能性があります。
自身がギャンブラータイプであったことから、「損をした」「向いていなかった」と反省を込めて忠告してくれた方も複数いました。
3位 資金に余裕がない
- 損をしたら生活が危うい人(23歳 男性)
- 資金がたっぷりあったわけではなく、常にハラハラして運用していたため、私には向いていなかった(43歳 女性)
- 少額から始められるとはいえ、やはり元手数万円程度では稼げないので、資金が準備できない人はやめた方がいいと思います(55歳 女性)
3位は「資金に余裕がない」でした。
生活費や使い道が決まっている貯金を削ってまでトレードすると、取引の結果が気になって仕方がなくなります。
仕事に集中できなかったり、不安でたまらなかったりすることもあるでしょう。
余剰資金での運用ができない人は、FXへの挑戦は一旦見送りましょう。
4位 情報収集や勉強をしない
- 勉強しようとしない人(26歳 女性)
- FXが運だと思っていて、ニュースに興味がない人(38歳 男性)
- 不明点・疑問点を自分で調べられない人(43歳 女性)
「情報収集や勉強をしない」が4位でした。
勉強や情報収集を怠っていると、為替が大きく動いたときに「ポジションをもち続けるべきか」「売るべきか買うべきか」の判断ができません。
結果として大きな損につながる可能性があります。
勉強・情報なしのトレードは単なる運頼みになってしまい、長期的に利益をあげるのは難しいでしょう。
5位 損を一切許容できない
- リスクを恐れる方(28歳 男性)
- 少しの損失も出したくない人。リスクを取れない人(45歳 男性)
- リスクが怖い人はやめておいたほうがいいと思います(58歳 女性)
5位は「損を一切許容できない」。
プロであっても、FXで勝ち続けるのはほぼ不可能です。
そのため「ときには損もするが、長期的に収支をプラスにできればよい」と考えられない人は、FXには向いていないでしょう。
損することの痛みに耐えられない人は、FXはやめておきましょう。
6位 優柔不断な性格
- 優柔不断な人(36歳 女性)
- 判断力と決断力が乏しい人は向いていないと思う(46歳 男性)
6位は「優柔不断な性格」でした。
FXでは、利益確定や損切りのタイミングが重要です。
優柔不断で「ここぞ」というときに判断ができないと、儲けるチャンスを逃したり、損失が膨らんだりする可能性があります。
そのため、自分で決断できない人には向いていないという声が寄せられました。
7位 すぐ結果をほしがる
- すぐに利益を出そうとしてる、もしくはすぐに利益が出ると思っている人(29歳 女性)
- 結果がすぐに欲しい人。すぐに結果が出ることもあるでしょうが、「焦って取引をする人の大半が続かない」と思いました(39歳 男性)
- 短期で大儲けをしようと考えている人(48歳 男性)
7位は「すぐ結果をほしがる」でした。
すぐに大きな結果を求めると、ギャンブル的なトレードになりがち。
結果として損をして、FXから撤退する人も多いでしょう。
「FXで成功するには長期的な視点や計画が必要」と理解できない人は、避けておいた方が無難です。
まとめ
FXを始めた理由としては、当然のことながら「お金を増やしたい」という回答が多くなりました。
ただお金を増やしたい理由はさまざまで、「老後のため」「生活費のため」などが挙げられています。
FXは少額からトレード可能で24時間取引ができるため、魅力的な投資です。
ただし一瞬で数万円単位の損がでることもあるため、「感情的になる人」y「資産に余裕がない人」には向いていません。
また手持ち資金以上に損するリスクもあるため、仕組みやリスクについてきちんと勉強してから始められる人に向いています。
「仕組みがシンプルだから簡単」「手軽」というイメージがあり、各FX会社による各種キャンペーンも魅力的ですが、取り組むならしっかり勉強してから慎重に始めましょう。