物価高や収入減などをきっかけに、節約に取り組んでいる人も多いのではないでしょうか。
しかし実施のハードルが高い節約方法だと、長続きしないことも考えられます。
そこで今回は全国の男女498人にアンケートを実施し、「節約のために取り組んでいること」を聞きました。
今から節約に取り組む方や、「節約してみたけど上手くいかなかった」という方は、ぜひ参考にしてください。
- 調査対象:全国の男女
- 調査期間:2023年3月4日~5日
- 調査機関:自社調査
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:498人(女性341人/男性157人)
- 回答者の年代:10代 0.4%/20代 20.1%/30代 40.5%/40代 23.9%/50代 12.7%/60代以上 2.4%
節約を意識している人は97.0%
全国の男女498人に「節約を意識していますか」と聞いたところ、回答は以下のようになりました。
「とても意識している」「やや意識している」と答えた人が合わせて97.0%。
節約を意識している人が圧倒的に多いとわかりました。
食品・日用品や光熱費の値上がりが続いているため、節約を意識している人も多いのではないでしょうか。
節約のために取り組んでいること1位は「水道光熱費を減らす」
続いて「節約のために取り組んでいること」を聞いたところ、回答は以下のようになりました。
1位になったのは「水道光熱費を減らす(214人)」です。
2位「安い商品を選ぶ(118人)」、3位「外食を減らし自炊する(92人)」、4位「無駄遣いを減らす(65人)」、5位「まとめ買いする(55人)」と続きます。
以降、6位「ポイント・クーポンの活用(50人)」、7位「コンビニを避ける(27人)」、8位「食品や日用品を使い切る(25人)」、9位「家計を把握する(23人)」、10位「固定費の見直し(19人)」の結果となりました。
「水道光熱費を減らす」と答えた人が多数。
電気代やガス代の値上げが続いていることの影響が伺えます。
また「食品や日用品は安いものを選ぶ」という回答も多く、生活水準を上げないよう心掛けている人も多いとわかりました。
では具体的な回答を紹介します。
1位 水道光熱費を減らす
- ガス料金の節約。室内の暖房設定温度を下げて、暖房費を節約している(27歳 男性)
- 電気はこまめに消す。冷暖房の温度設定に気をつける(32歳 男性)
- 水道とガスを節約するため、ヘアーコンディショナーは毛先だけにつけて、すすぎ時間を短くしている(46歳 女性)
1位は「水道光熱費を減らす」でした。
電気代もガス代も値上がりしていますので、請求金額を見て「光熱費を節約しないと」と焦った方も多いのではないでしょうか。
具体的には「電気はこまめに消す」「冷暖房の設定温度を調節する」「水を出しっぱなしにしない」「お風呂の残り湯を洗濯に使う」などの工夫が寄せられています。
「早寝早起きすれば、光熱費を下げられる」というコメントもありました。
水道光熱費を節約する方法はたくさんありますので、取り組みやすいものから始めてみるのがいいでしょう。
2位 安い商品を選ぶ
- おつとめ品などを購入するようにしている(28歳 女性)
- 特売品を買ったり、複数店舗を比較して値段の安いほうで買う(42歳 男性)
- 同じものを買うときには、安い価格のものを選んで買っています。例えば同じような服なら、安い価格のものを買います(65歳 女性)
2位は「安い商品を選ぶ」です。
欲しい商品があるときはチラシやネットで最安値を調べてから買う人も多いようです。
また、スーパーで「おつとめ品」や「夕方に半額シールが貼られている商品」を狙って買うという人も。
消費期限内に食べるならおつとめ品でも十分でしょうし、フードロス削減にもつながります。
3位 外食を減らし自炊する
- 飲み物を家から持っていく(23歳 女性)
- 夜は自炊をし、昼食はなるべくお弁当を持参する(33歳 女性)
- 外食の回数を減らす(48歳 男性)
3位は「外食を減らし自炊する」でした。
外食やテイクアウトが多い人は、自炊するとかなりの節約効果が得られます。
料理が苦手だったり忙しかったりして自炊が難しい人なら、「職場や外出先にはマイボトルを持参する」といった方法もあります。
飲み物だけなら手軽にできそうですよね。
4位 無駄遣いを減らす
- 無駄なものは買わない。本当に必要だと思ったものだけを買う(28歳 男性)
- 無駄なものを買わないよう、買い物前に購入リストをつくっています(40歳 女性)
「無駄遣いを減らす」が4位でした。
具体的には「スーパーに行く前に購入品リストをつくる」「欲しいものではなく必要なものを買う」といった工夫が寄せられています。
また、欲しいものがあってもすぐに買わず、本当に欲しいのかを冷静になって考える癖をつけている人も。
無駄遣いがなくなれば節約になり、衝動買いしたけどあんまり使っていないというものも減らせそうです。
「スーパーに行くと買いすぎてしまう」「欲しいものがあるとつい買ってしまう」という人が試すべき取り組みといえるでしょう。
5位 まとめ買いする
- 買い物は週に1回(28歳 女性)
- 安いスーパーやドラックストアを利用してのまとめ買い。肉は安い大容量で購入して冷凍保存(32歳 女性)
- 送料無料になるように、まとめて購入します(43歳 男性)
5位は「まとめ買いする」でした。
日持ちする食材や洗剤などの日用品は、セール時にまとめ買いするという人も多いのではないでしょうか。
ネット通販では、まとめ買いすることで送料が無料になったり、割引が受けられたりもします。
また「1週間分の献立を考え、買い物を週1回にする」など、買い物の回数を減らすというコメントも複数寄せられました。
買い物の頻度を減らせば、スーパーに行くたびに余計なものまで買ってしまうという失敗を減らせます。
6位 ポイント・クーポンの活用
- 支払いをキャッシュレスやカードでの支払いにして、ポイントが貯まるようにしている(29歳 男性)
- 買い物をする時はポイントを貯めたり、クーポンを利用したりする(34歳 女性)
- 可能な限りクレジットカードで支払い、貯まったポイントはギフト券に交換して生活費に充てている(55歳 男性)
6位は「ポイント・クーポンの活用」でした。
ポイ活をしたり、クーポンを活用したりして、節約に努めている人も多いとわかります。
ポイント還元率の高いクレジットカードやキャッシュレス決済を使えば、日常の買い物でポイントが貯められ、別の支払いに充てられます。
よく利用するお店で使えるポイントやクーポンがあれば、節約につながりやすいでしょう。
7位 コンビニを避ける
- 会社帰りにコンビニに寄らない(26歳 女性)
- コンビニで買い物しないこと。便利ですし決して高いわけでもないですが、スーパーやホームセンターで大容量のものを買えば安く済むので、あまり立ち寄りません(35歳 女性)
- コンビニに行く回数は最小限にとどめる(44歳 男性)
7位は「コンビニを避ける」でした。
「仕事帰りにコンビニに立ち寄り、新商品やおいしそうなお菓子をついつい買ってしまう」という方も多いのではないでしょうか。
1回数百円程度かもしれませんが、積もり積もると大きな金額になります。
ジュースなどはスーパーで買った方が安いため、コンビニでは買わないと決めている人もいました。
8位 食品や日用品を使い切る
- 食材ロスを出さない(26歳 女性)
- 野菜は根のギリギリまで使う(38歳 女性)
- ブロッコリーの芯やキャベツの芯など、野菜の捨ててしまいそうな可食部分をできる限り料理に使うようにしている(46歳 女性)
8位は「食品や日用品を使い切る」でした。
「野菜の可食部分を食べきる」「適切に冷凍を利用して食材を腐らせない」といった工夫が寄せられました。
捨ててしまいがちな野菜の皮や芯も、調理を工夫すればおいしく栄養価高く食べられます。
ネットでたくさんレシピが紹介されていますので、興味のある方は参考にしてみてください。
9位 家計を把握する
- 食費にかかったお金をメモして、月末に計算する(24歳 女性)
- 支出を把握する(36歳 女性)
- 家計簿アプリで支出を把握し、無駄な支出をあぶり出す(45歳 男性)
9位は「家計を把握する」でした。
「自分や家族が何にいくら使っているか正確にはわからない」という方も多いのではないでしょうか。
支出の詳細がわからないと、節約できそうな分野も見えにくいです。
支出を整理することで「光熱費を削るのは難しいけれど、食費は少し削減できそう」など、家庭に合った節約プランが立てられます。
10位 固定費の見直し
- 固定費の削減をしている。具体的には通信費の削減で、大手キャリアから格安SIMに変更したことにより、かなり支出を減らせた(23歳 女性)
- 格安SIMに乗り換えたり、こまめに保険を見直したりしています(37歳 女性)
- 携帯電話会社を格安SIMへ変更する(46歳 男性)
10位は「固定費の見直し」でした。
とくに多かったのは「格安SIMへの変更」でした。
スマホキャリアを大手から格安SIMに変更することで、通信費はぐっと減ります。
また「保険」「サブスク」「電気・ガスの契約先」を見直した人もいました。
固定費を削減できると、節約効果がずっと続きます。
節約をしている理由は「投資・貯蓄にお金を回したいから」
最後に「節約している理由」を聞きました。
1位になったのは「投資・貯蓄にお金を回したいから(153人)」です。
2位「物価高だから(90人)」、3位「収入が少ない・減ったから(64人)」、4位「娯楽にお金を回したいから(41人)」と続きます。
以降、5位「無駄を省きたい(30人)」、6位「生活に余裕がないから(28人)」、7位「教育費にお金がかかるから(20人)」の結果となりました。
「投資・貯蓄にお金を回したいから」と答えた人が圧倒的多数。
「将来のため」「何かあったときの予備費として」など、将来に備えて節約している人が多いようです。
一方で「物価高」「収入が少ない」「生活に余裕がない」という回答も多く、今の生活が厳しくて節約している人も多くなっています。
では具体的な回答を紹介します。
1位 投資・貯蓄にお金を回したいから
- ある程度の貯金をしておくことで、突然の怪我や病気に備えるためです(29歳 男性)
- 子どものために少しでも貯金をしたい(30歳 女性)
- 節約したお金を投資に回して、老後資金を貯める(52歳 男性)
1位は「投資・貯蓄にお金を回したいから」です。
「節約してお金を貯めたい」「貯めたお金を投資に回したい」という声が多数寄せられています。
貯金をしておきたい理由は「予備費として」「将来の教育費に備えて」「早期リタイア・老後のため」などでした。
2位 物価高だから
- 物価が上昇し、生活費が上がっているので(39歳 女性)
- 光熱費の値上がりが続いているから(41歳 女性)
- 最近の物価高騰がひどすぎて、節約しないと生活が成り立たなくなります(54歳 男性)
2位は「物価高だから」でした。
「食品の値段が上がった」「電気代やガス代が高い」と答えた人が多数。
去年と変わらない生活をしているのに生活費が増えていると感じた人も多いのではないでしょうか。
物価高により支出が増えてしまったため、節約を始めた人が多数いました。
3位 収入が少ない・減ったから
- 収入が少なく、無駄な出費を減らしたいから(19歳 男性)
- 転職して、給料が7万円ほど下がるから(32歳 女性)
- 給料が少ないので、できる範囲で節約し、支出を抑えている(50歳 女性)
「収入が少ない・減ったから」が3位でした。
収入がなかったり減ったりしたため、必要に迫られて節約している人も多いようです。
収入が減る理由としては「残業ができなくなった」「転職して給料が下がった」などがあるでしょう。
収入が大幅に減った場合、今まで通りの生活を続けていては家計が赤字になってしまう可能性が高いですね。
4位 娯楽にお金を回したいから
- 習い事や自分のやりたいことに使うため(28歳 女性)
- 自分の欲しいものを購入したり旅行したりしたいから(37歳 女性)
- 趣味にまわすお金を増やしたい(53歳 男性)
4位は「娯楽にお金を回したいから」でした。
「家族で旅行に行きたい」「好きなアイテムを買いたい」などの理由で節約している人も多くなっています。
コツコツ節約して好きなものが買えたら、達成感を味わえそうですね。
「好きなものを買うため」「旅行に行くため」という明確な目標があれば、節約も続きやすいのではないでしょうか。
5位 無駄を省きたい
- お金を無駄にしたくないから(30歳 女性)
- フードロスは単純にもったいないから(40歳 女性)
- 無駄をなくして、お金を大事にするためです(48歳 男性)
5位は「無駄を省きたい」でした。
「お金やものを無駄にしたくない」「無駄はもったいない」という気持ちで節約に取り組んでいる人も。
「無駄が減ると気持ちがスッキリする」という意見もありました。
フードロスやごみが減ると、エコに貢献しているというやりがいもあるでしょう。
6位 生活に余裕がないから
- お金がないから節約せざるを得ない(22歳 男性)
- お金に余裕があるわけではないので、節約をしています(33歳 女性)
- 生活費が足りないため(44歳 女性)
6位は「生活に余裕がないから」でした。
生活が苦しいから節約しないといけないと考えている人もいるとわかりました。
「将来を考えて」「無駄を減らすため」ではなく、今必要に迫られて切実な思いで節約に取り組んでいる人も多いようです。
7位 教育費にお金がかかるから
- 子どもが成長するにつれて、教育費がかさむようになってきたから(43歳 女性)
- 息子の部活代にかなりお金がかかるから(45歳 男性)
7位は「教育費にお金がかかるから」でした。
「教育費のために貯蓄したいから」ではなく、現在教育費がかかっているという回答です。
「子どもが塾に通う」「部活や習い事をする」という場合には、予想以上に教育費が高くなることもありそうですね。
子どもがやりたいことを尊重してあげたいという思いから、食費など教育費以外の部分を節約している人が多いのだと考えられます。
まとめ
アンケートの結果、「将来が不安なので、貯蓄や投資にお金を回したい」という気持ちで節約に取り組んでいる人が多いとわかりました。
また、物価高や収入減など、現在の生活が厳しくて節約している人も多数いました。
「食材を無駄にしない」「必要なものしか買わない」などを日々意識することが、節約につながります。
コツコツとした努力で支出を減らせれば、達成感があるでしょう。
毎日節約を意識するのが難しい人には、光熱費やスマホの契約先を見直して固定費を削減する方法がおすすめ。
毎月払う固定費を減らせれば、意識しなくても節約できますよ。
無理なく節約を継続するために、自分に合った節約方法を見つけることをおすすめします。